多数決を疑う 社会的選択理論とは何か(本)
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1章
順位を書いてもらい,1位に1点,2位に1/2点,n位に1/n点を割り振り,総計する
1位に1点,それ以外には0点
ブッシュ, ゴアが競っており,ゴアが勝つだろうと見込まれていた
ネーダーが第三候補としてゴアの票を食ってしまった
結果ブッシュが当選
多数の人間の意見を一つにまとめるルール
候補者に順位ごとに点を割り振る投票一般
採用例
候補者全員でペアを作ると必ず負ける候補者
候補者がn人なら1位にn点,2位にn-1点,n位に1点を割り振る
自由に点を割り振ると結果的に多数決と同じ,あるいはよりひどい結果になりうる
これには問題があった
組織力が高く,候補を複数選べるなら,何人かの候補者クローンを作って当選者を独占できる
何人かの候補者にマルまたはバツをつけて,よりマルを獲得した候補者(複数)を選ぶ
2章
つまりペア敗者の逆,どの候補者のペアで勝ちを収める候補者 正当である可能性が低いものを一個削除して循環を切る
候補者が3なら良いが,4以上だと説明が困難
3章
多数決において
1. 真偽を正しく判定できる確率$ vが$ 0.5 \leq v
2. 各々の陪審員の$ vは独立
十分な数の陪審員がいれば,真偽の判断の最終的な正確さは大数の法則より$ 1に近づく 人民集会に法案がかけられたとき,人民に問われているのは,彼らがそれを認めるか否かではなく,法案が一般意思に合致するか否かである SnO2WMaN.icon
法案の可否が投票結果(多数決)が自分の意と異なった
これは自分が一般意思の判断を見つけ損なったということになる
法案に従うことは
服従ではない
多数派が見出した一般意思の判断に従うことである
他方,一般意思は自らの意思でもある(一般意思は各々自らの精神に見出すものだから)
したがって,法に従うこと=一般意思の判断に従うこと=自ら定めた法に従うことの図式ができる
そうか?
SnO2WMaN.icon
4
SnO2WMaN.icon ここはゲーム理論的っぽい 戦略,つまり自分の意見を戦略的に偽らなくとも,正直に投票するほうが良い集約ルール 投票集団の中に独裁者がいて,その人間が言った順序がそのまま集団付けの総意になることである
選択肢全体の順序はペアの比較によってのみ決定される
SnO2WMaN.icon Array.sort()?
本の例ではXとZを入れ替えた結果XとYが逆転してしまった,これは違反である
XとZを入れ替えた影響はXとZの順位だけに関わるべきである
全員がYをXより上位とするなら,集約ルールの上でもYをXとする
およそほとんどの集約ルール,独裁制ですら満たす
投票集団の中に逆独裁者がいて,その人間の順序の逆が集団の順序付けの総意になる
選択肢を何を根拠に順序付けするかという点では合意が発生する
候補同士の順位が循環しないように,かつ満場一致の条件を緩めるとして,下限(最低は50%)の多数決はどこなのか?
およそ63.2%以上なら循環しない
5.
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